大島紬ワンピース

黒留袖リメイクラップパンツ

留袖ラップパンツ

黒留袖

photograph : キモノスタジオ mifuru
model : YUKO NITADORI (ReNOMONO DESGINER)

既婚女性の着物で、最も格の高いものが黒留袖。それゆえ、生地、デザイン、絵付けの手法など、質の高いものが多く見られますが、残念ながら着たくても、着る機会はなかなかないもの。

こちらの黒留袖、とても素敵なものでしたので、本来は黒留袖として着てあげたかったのですが、黒留袖ひとつあれば十分だし、普段着として着ることはできないし・・・ ならば、「りのもの」してみよう、と思い立ちました。

写真の009黒留袖 は手描き友禅によるもの。手描き友禅というのは、生地に下絵を描き、絵柄の輪郭線に糊を置いて隣り合った色が混ざらないようにし、一つ一つの絵柄を彩色するという、手間のかかる手法です。そんな素晴らしいものに手を入れるのはなかなかの勇気が要ります。

黒留袖リメイクラップパンツ

黒留袖などフォーマルの着物の模様は、絵羽(えば)模様と呼ばれ、広げると一枚の絵のように縫い目をまたがっています。この絵羽模様を活かしたくて「ラップパンツ」にReDesginしてみました。

着物で上前(うわまえ)と呼ばれる前面に出る部分を、パンツのラップ部分にそのまま用い、幅広で生地がすとんと落ちるシルエットのパンツとすることで、程よい重みのある生地の素材感と絵柄が活きるデザインにしました。

黒留袖リメイクラップパンツ バックスタイル

この黒留袖に描かれた絵柄は、波と松竹梅などの草花の合間から御所車が顔をのぞかせる、古典的なものです。松竹梅はいわずと知れた吉祥文様ですが、その他にも牡丹、藤、菊、紅葉と多くの草花が描かれているため、おめでたさを強く主張することがなく、着用の場面を問いません。松竹梅以外にも、波には永遠、牡丹には富と美しさ、菊には長寿と、縁起の良い意味が込められています。御所車は、源氏物語などの絵巻にも登場する公家の乗り物。草花に囲まれやや控えめな描かれ方ながら、雅やかな空気を漂わせます。友禅による色挿しは、ピンクや黄色など華やかさも感じさせつつ、全体的には穏やかで優しい色遣いに仕上がりました。

黒留袖リメイクラップパンツ

普段着にもお祝いの席にも着られるようにと考えて「りのもの」しました。綿のシャツやざっくりとしたニットなどと合わせると、おしゃれな普段着として着用できます。

それに対して、光沢のある生地や装飾・刺繍など、手の込んだトップスを合わせると、たちまちフォーマルな装いとなります。

こちらのパンツは、トップス、メイク、アクセサリー、小物などの合わせ方で、装い全体をカジュアルにもフォーマルにも演出することができます。

実際に着てみると、素晴らしいオリジナルの絵画を身にまとう贅沢な気分を味わえます。

フォーマルな場面でこれまでとは少し違った装いをされたい方、着物以外の形で古典的な柄の着物や職人の手仕事を身にまといたい方、日本的な感性や日本の伝統技法を現代生活の中でも大切にしたい方からのご相談を承ります。

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